「他人のカネだから?」「まあ…」思わず相づち打った元西松部長(産経新聞)
【小沢氏秘書 第2回公判】(5)
《西松建設の元総務部長兼経営企画部長が、「新政治研究会」(新政研)などを通じて行われた献金について詳細を知らなかったことについて、弁護人は厳しく質問していく。新政研などがダミー団体ではなく、西松とは別の実体のある団体と強調したいようだ》
[表で見る]岩手・秋田が突出230億円 西松建設が受注した公共工事
弁護人「それは他人(ひと)の金だったから?」
証人「まあ…」
弁護人「他人の懐までは、分からないと言っていましたが、(新政研など)政治団体の収支までは知らないと言うことですか。西松のカネがいくらでどれくらい流れていたか、知らなかったんですか」
証人「だいたい把握はしていたが、自分の仕事に没頭していました」
《証人は西松建設の当時の人事部長から、聞いて「だいたい把握していた」という。弁護側は、その点を何度も質問するが、明確な答えはない》
弁護人「お金の話だから聞きますが、なぜ人事部長に(西松から2団体への資金の流れを)おたずねになったのですか?」
証人「会員が成績優秀者ということで…」
《結局、人事部長がなぜ詳しい資金の流れを知っていたかは、はっきりしない》
弁護人「話を変えましょう」
《時折、傍聴席の方にも目をやりながら、大きな身振りを交えて語っていた弁護人。大きく息を吸ってから、質問を切り出した。証人が「西松建設の上司と献金を行っていた」と説明した点を、尋ねていく。》
弁護人「検察の尋問の中で、あなたが『上と調整して』という表現がありましたが、どの程度の記憶でおっしゃっていたのですか? あいまいなのですか。しっかりしたものなのですか?」
証人「私の独断でやるわけにはいかないのです。上や周りに(聞いて)というのはサラリーマンとして当たり前。この件だけでなく、全部でやってますよね、サラリーマンは」
弁護人「(献金の)支払い状況を西松建設の人事は把握していたのですか」
証人「支払い状況は分かりません。成績優秀者(で新政研などの会員となった社員)は把握していたと思います」
弁護人「成績優秀者ではない人は会費払わないということ? 入会案内の中にそういうこと(が書いてある)なのですか?」
《ここで検察官が立ち上がる》
検察官「誘導尋問です。主尋問の繰り返しで、反対尋問になっていません」
《登石郁朗裁判長らが顔を寄せ合って話し合っている。大久保隆規被告(48)は表情は変わらないが、時折下向くことも。証人は落ち着かない様子で、何度もコップの水に口を運ぶ。1分ほどたってから、裁判長が弁護人に質問の仕方を変えるよう促す》
裁判長「関連があるのは分かりますが、質問の仕方を分かりやすく変えてください。では、質問し直してください」
弁護人「新政研と未来研の入会案内をごらんになったことがありますか?」
証人「会ができたときに、会員になれと言われ、入会申し込み書を書きました」
弁護人「先ほどの話で(入会するのは)成績優秀者に限るとおっしゃったように理解しているのですが」
証人「限るとか、限らないとかより、ウエルカムだと思いますが…。新政研代表がそういう人を勧誘していた。それ以上は分からない」
弁護人「新政研代表が決めたのであって、会社が決めたのではない?」
《ここで、また検察官が立ち上がり、「誘導尋問です」と異議を申し出る。裁判長が弁護人に質問のやり直しを命じる》
弁護人「なぜ成績優秀者を?」
証人「賞与が高かったので払うべきだろう、と」
弁護人「賞与が高いのと会員というのは関連している?」
証人「関連があったかはわかりません」
弁護人「もう一度質問します。賞与が高い人が会員に、というのは、新政研ら聞いたのですか」
証人「誰からかは、もう古い話なので…」
《質問に区切りがついたのか、弁護人は裁判長に休廷を提案。裁判官が協議の上で、午後1時半に再開することを告げた》
=(6)へ続く
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証人「まあ…」
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証人「だいたい把握はしていたが、自分の仕事に没頭していました」
《証人は西松建設の当時の人事部長から、聞いて「だいたい把握していた」という。弁護側は、その点を何度も質問するが、明確な答えはない》
弁護人「お金の話だから聞きますが、なぜ人事部長に(西松から2団体への資金の流れを)おたずねになったのですか?」
証人「会員が成績優秀者ということで…」
《結局、人事部長がなぜ詳しい資金の流れを知っていたかは、はっきりしない》
弁護人「話を変えましょう」
《時折、傍聴席の方にも目をやりながら、大きな身振りを交えて語っていた弁護人。大きく息を吸ってから、質問を切り出した。証人が「西松建設の上司と献金を行っていた」と説明した点を、尋ねていく。》
弁護人「検察の尋問の中で、あなたが『上と調整して』という表現がありましたが、どの程度の記憶でおっしゃっていたのですか? あいまいなのですか。しっかりしたものなのですか?」
証人「私の独断でやるわけにはいかないのです。上や周りに(聞いて)というのはサラリーマンとして当たり前。この件だけでなく、全部でやってますよね、サラリーマンは」
弁護人「(献金の)支払い状況を西松建設の人事は把握していたのですか」
証人「支払い状況は分かりません。成績優秀者(で新政研などの会員となった社員)は把握していたと思います」
弁護人「成績優秀者ではない人は会費払わないということ? 入会案内の中にそういうこと(が書いてある)なのですか?」
《ここで検察官が立ち上がる》
検察官「誘導尋問です。主尋問の繰り返しで、反対尋問になっていません」
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裁判長「関連があるのは分かりますが、質問の仕方を分かりやすく変えてください。では、質問し直してください」
弁護人「新政研と未来研の入会案内をごらんになったことがありますか?」
証人「会ができたときに、会員になれと言われ、入会申し込み書を書きました」
弁護人「先ほどの話で(入会するのは)成績優秀者に限るとおっしゃったように理解しているのですが」
証人「限るとか、限らないとかより、ウエルカムだと思いますが…。新政研代表がそういう人を勧誘していた。それ以上は分からない」
弁護人「新政研代表が決めたのであって、会社が決めたのではない?」
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証人「賞与が高かったので払うべきだろう、と」
弁護人「賞与が高いのと会員というのは関連している?」
証人「関連があったかはわかりません」
弁護人「もう一度質問します。賞与が高い人が会員に、というのは、新政研ら聞いたのですか」
証人「誰からかは、もう古い話なので…」
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